
英語の発音が伝わらず、何度も聞き返される。
どうして伝わらないのかな?
自分の英語が相手に伝わらないと、モヤモヤしますよね。
18年間英語に関わってきて、多くの日本人英語を観察した結果、日本人の英語が通じない理由は以下の2つ。
- 余計な母音(あ・い・う・え・お)を入れてしまう。
- 音の強弱がない
上記を改善することで、劇的に通じる英語になります。
本記事では「日本人の英語が通じない2つの理由と解決方法」を、図解と音声付きで詳しく解説していきます。
本記事でわかること
- 日本人の英語が通じない2つの理由がわかる
- 通じる英語にするための練習法がわかる
注意すべきポイントは、完璧を目指しすぎないこと!

日本人の英語が通じない「たった2つ」の理由
日本人の英語が通じない理由は以下の2つです。
- 余計な母音(あ・い・う・え・お)を入れてしまう。
- 音の強弱がない
それぞれ詳しく解説していきます。
余計な母音(あ・い・う・え・お)を入れてしまう
日本人の英語が通じない1つ目の理由は、常に母音(あ・い・う・え・お)をつけるから。
例えば、以下の赤色の箇所は余計な母音。
- cat = キャットお
- dog = ドっグう
- student = スチューデントお
余計に母音が入ると、違った音に聞こえるので通じにくくなります。
日本語の音は、常に母音(あ・い・う・え・お)がセットです。
パソコンで日本語を入力するとき、常に母音がセットになるので、わかりやすいですね。
- ありがとう=A・RI・GA・TOU
- どういたしまして=DO・U・I・TA・SHI・MA・SHI・TE
例外)「ん」とセットになることもある
→ うどん、おでん、かんたん、絵本など
英語には余計な母音がつかない
日本語は母音とセットになることが大半ですが、英語には余計な母音がつきません。
英語は、子音は子音だけで発音するからです。
例えば、Yesの"s"、backの"k"は子音です。余計な母音がつかないことに注意して音声を聞いてください。
単語 | 音声 | |
yes | y(母音)+e(母音)+s(子音) | |
back | b(子音)+a(母音)+k(子音) |
※簡単にするため、あえて発音記号は使いません。
無駄に母音を入れると「イエスう」「バックう」のように最後に「う」が入ります。
子音の練習をしよう
子音を練習すれば、通じる英語になります。
日本人の英語が通じない理由は、常に母音(あ・い・う・え・お)を入れてしまうから。
子音は24個ありますが、すべて練習する必要はないです。日本人の発音でも通じる子音も多いからです。
日本人が練習すべき子音は13個だけ。よく似た子音をセットにするとたったの7セット練習するだけでOKです!

【練習1】bとp
発音 | ノドの震え | |
b | ◯ | |
p | X |
音の出し方は同じですが、ノドが震えるかどうかの違いです。

ポイント
- 日本語の「ブう・プう」のように「う」を強調しない
- 唇を弾いて出す
「bとp」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 |
big pig | |
pub cup |
「パブう カップう」のように「う」を強調しない
【練習2】dとt
発音 | ノドの震え | |
d | ○ | |
t | X |
音の出し方は同じですが、ノドが震えるかどうかの違いです。

ポイント
- 日本語の「ドう・トう」のように「う」を強調しない
- 歯の裏で舌を弾いたときの音。
「dとt」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 |
dog take | |
hand want |
「ハンドお ウォントお」のように「お」を強調しない
【練習3】gとk
発音 | ノドの震え | |
g | ◯ | |
k | X |
音の出し方は同じですが、ノドが震えるかどうかの違いです。

ポイント
- 日本語の「グう・クう」のように「う」を強調しない
- 口の上部、奥の方で舌を弾いたときの音
「gとk」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 |
get keep | |
hug book |
「ハグう ブックう」のように「う」を強調しない
【練習4】vとf
前からみると以下の感じです。
発音 | ノドの震え | |
v | ◯ | |
f | X |
音の出し方は同じですが、ノドが震えるかどうかの違いです。

ポイント
- 日本語の「ブう・フう」のように「う」を強調しない
- 上の歯を下唇につけて音をだす
「vとf」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 |
very ferry | |
love leaf |
「ラブう リーフう」のように「う」を強調しない
【練習5】zとs
発音 | ノドの震え | |
z | ◯ | |
s | X |
音の出し方は同じですが、ノドが震えるかどうかの違いです。

ポイント
- 日本語の「ズう・スう」のように「う」を強調しない
- とじた歯の間からでる音
「zとs」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 |
zoo song | |
jazz class |
「ジャズう クラスう」のように「う」を強調しない
【練習6】LとR
発音 | |
L | |
R |
日本語に「RとL」の区別はないので、両方とも「ラ・リ・ル・レ・ロ」で発音してしまいます。
英語には、明確な違いがあるので要注意です。
発音ポイント
■Lの発音ポイント
・舌先は上の歯の裏に軽くふれる
■Rの発音ポイント
・最初に小さい「ウ」を入れる → rightは「ゥライト」みたいな感じ
・舌先は口の中のどこにもふれない
「LとR」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 | |
1 | aliveとarrive | |
2 | flyとfry | |
3 | lightとright | |
4 | longとwrong |
ぼくが留学していたころ、アメリカ人のルームメイトに

How was your class? (授業どうだった)
と授業後に聞いたとき、全然通じなくてくやしい思いをしました。
「class」のLの発音をするとき、舌先を上の歯の裏につけてなかったので、Rの発音に聞こえたそうです。
「LとR」の発音が違うだけで通じないのか!と、思い知らされた瞬間でした。
【練習7】TH
発音 | ノドの震え | |
TH | なし |
THの発音ポイント
- 舌を軽くかむ
- 舌を軽くかんだ状態ででる摩擦音
※舌を強くかみすぎると音がでにくいので軽くかむ
「TH」の練習をしてみましょう。
練習 | 発音 | |
1 | They | |
2 | Throw | |
3 | Thursday | |
4 | Theater |
日本語で「TH」の音はすべて「さ・し・す・せ・そ」で発音するので、外国人にとっては「s」の音に聞こえます。
例えば、以下はよくある間違い。
・Thank you → センキュー
・Thursday → サーズデイ
・Theater→ シアター

英語の発音が深く学べるオススメの参考書
英語の発音を深く学びたい方は、以下の参考書がオススメ。
DVD、CD付きでとても詳しく解説されてるので、発音に関してはこの1冊でマスターできます。
ぶっちゃけ発音をマスターしなくても、英語でコミュニケーションはできます。
今まで13年間英語を使って仕事してきましたが、今まで発音の練習はしたことはなかったからです。
とはいえ、発音がキレイだとカッコいいですよね!
ぼくは毎日発音の練習をしています。

音の強弱がない
日本人の英語が通じない2つ目の理由は、音の強弱がないから。
英語には音の強弱(アクセント)がありますが、日本語にはありません。
例えば「student」の発音の違いを比べてみましょう。
日本人 | ネイティブ | |
student |
日本人は強弱をつけず平たく発音しますが、ネイティブは"u"を強調しています。
辞書や単語帳などで発音記号をみれば、アクセントの位置がわかりますよ。
ネットでも調べることができ、有名なWeblioはオススメです。
「student」をWeblioで調べてみると、発音記号は以下の通り。
st(j)úːdnt
uにアクセントマークがついている、つまり"u"を強く発音するということ。
英単語には全てアクセントがあります。
単語 | 発音記号 | 音声 |
school | skúːl | |
pencil | pénsl | |
teacher | tíːtʃɚ |

発音記号はむずかしいので無視でOK。アクセントだけに注目しよう!
外国人が話す日本語に、違和感を感じたことありませんか?
外国人が「こんにちは」というと以下の感じです。
→
無意識にアクセントをつけてしまうからです。
英語のアクセントを身につける方法
英語のアクセントを身につける方法は以下3つ。
- 単語を調べるときにアクセントをみる
- 英語を聞くときにアクセントを意識する
- 正しいアクセントを意識して話す

え?もっと簡単な方法ないの?
残念ながら近道や裏技はないです(>_<)
アクセントは感覚で身につけるもの。
例えば「apple」の発音は、以下のどちらが正しそうですか?
発音1 | 発音2 | |
apple |
・
・
・
・
・
・
正解は「発音1」。
辞書で調べてみると、「a」にアクセントマークがついていますね。
ǽpl
正解できた人は、アクセントの位置を丸暗記していたのでしょうか?
映画、音楽など、今まで触れてきた英語から、なんとなくアクセントがaにあるという感覚だったと思います。
ポイントは「なんとなくの感覚」を増やしていくこと。
英語にたくさん触れることで、徐々になれてきます。
発音記号は学習しなくてもOKです
発音記号をいくつか紹介しましたが、アクセントみるためだけに使いましょう。
外国人と英語でコミュニケーションするのに必要ないですよ。

まとめ:完璧を目指すと挫折します
本記事のおさらい。
英語が通じない理由はたったの2つ。
- 余計な母音(あ・い・う・え・お)を入れてしまう。
- 音の強弱がない
注意ポイント
完璧を目指さない。英語を実際に使うときに意識するだけでOK!
余計なことにこだわると挫折します。英語を話すために必要ではないことは次の通り。
- リンキング
- 音の脱落
- 発音記号
サッカーで「走る・ける」ができないのに、いきなりオーバーヘッドキックを練習するようなもの。
ぼくは英語歴18年ですが、今まで英語の発音の練習をしたことはありませんでした。
自分の英語が通じないと思ったら、この記事の内容を練習してください。
きっと通じる英語になりますよ。